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CAIRO カイロ

Citadel シタデル

現在のエジプト・アラブ共和国という国名が示す通り、 古代エジプトからローマ帝国へと続いた後のエジプトは、 イスラム国家として今日に至っている。 7世紀以降のいくつかの王朝による支配の間、 政治・経済・宗教の中心地として栄えたのが首都カイロである。 ナイル川の東側にはモスクや砦といった歴史的建造物が数多く残り、 イスラム地区と呼ばれている。 中でも、小高い丘の上にあるシタデル(城塞)内には、 ムハンマド・アリ・モスクをはじめとする各時代の重要な建物が残っている。
シタデル1
堅固な城壁で囲まれているシタデル
シタデル2
1857年に完成したムハンマド・アリ・モスク
シタデル3
トルコ様式のミナレット(尖塔)とドームが特徴
シタデル4
ドーム内にある、指導者が使うミンバルという説教壇
シタデル5
天井から吊り下げられた無数のランプが美しい
シタデル6
スルタン・ハサン・モスクとカイロ市内を望む

Khan El Khalili ハン・ハリーリ

シタデルの北に位置する街の一角にあるハン・ハリーリという市場(スーク)。 網の目のように広がる細い路地にカフェや民芸品店、貴金属店など、 数え切れないほど多くの店が軒を連ねる。 エジプト土産を買うならここがもってこいだが、客引きもかなりしつこいし、 観光客用にそうとう吹っかけた値段で言ってくるので、 納得のいく買い物をしたいのなら、ねばり強い交渉が必要になる。
ハン・ハリーリ1
メインストリートのエル・バデスタン通り
ハン・ハリーリ2
1、2回角を曲がっただけで迷いそうな複雑な路地

The Egyptian Museum in Cairo エジプト考古学博物館

ルクソールやギザなどの有名な古代エジプトの遺跡を巡るのもいいが、 あわせて忘れずに訪れておきたいのがエジプト考古学博物館だ。 エジプト全土から発見、発掘された 古代エジプト時代の貴重な遺物の数々が所狭しと展示されている。 12万点を超えるという圧倒的な物量の収蔵品は、 これでもかという勢いで館内の至るところに陳列されており、 1点1点足を止めて見ていたら何日かかるか分からないほど。 1階は各時代のファラオやスフィンクスなどの石像系が中心。 2階はツタンカーメン王の墓から持ち出された秘宝の数々がフロアの半分を占め、 残りは別のファラオの墓からの出土品で埋め尽くされている。
エジプト考古学博物館
エジプト考古学博物館の入口。カメラが許されるのはここまで
ツタンカーメンの黄金のマスク
最大の見所、ツタンカーメンの黄金のマスク
館内に入って最初に出迎えてくれたのは、 ロゼッタストーンのレプリカ(本物はロンドンの大英博物館)だった。 シャンポリオンによるヒエログリフの解読のきっかけとなった有名な石版だが、 思ったより小さなものだった。 続いて1階を左手に進むと、 古王国〜新王国時代のファラオの石像が数多く展示されていた。 メンカウラー王の女神を引き連れた像も素晴らしい出来だったし、 クフ王の唯一の像である7cmの小さな小さな座像も拝めた。 ファラオの顔を持つスフィンクスが多いのにも驚いた。 印象的だったハトシェプスト女王のスフィンクスの前から階段を昇ると、 いよいよ今回のツアーで最も期待していたツタンカーメン王の秘宝のエリアだ。
2階に上がってまず、4重の黄金の厨子が外側から順に直列に展示されており、 H.カーターが発見したときと同じように、 徐々に内側が明らかになるという心憎い演出に、期待は更に高まった。 そしていよいよセキュリティ厳重な特別室に足を踏み入れると、 ついに黄金のマスクと対面できた! 思ったよりは小さいな〜というのが正直な直感だったが、 普通の少年がかぶる物とすれば、確かにこんなもんかと納得した。 それにしてもこの黄金のマスクは、思いっきり接近して眺めても、 横から後ろからと様々な角度から眺めても、本当にため息の出る美しさだ。 これだけの物が3300年も前の時代に作られ、 色あせたり破損する事なく現在にまで残ったのは、正に奇跡! 黄金のマスクの他、ツタンカーメンが身に付けていたというアクセサリーの数々も、どれを見ても美しいの一言に尽きる。 特別室の外でも、まだまだツタンカーメンの秘宝は続き、 チャリオット(戦車)や玉座、 ミイラ化の時に取り出した内臓を収めたカノポスという容器などなど、 黄金の展示品だらけという光景は圧巻だった。
興奮冷めやらぬ2階のツタンカーメンエリアを後にして、次はミイラ室へ向かった。 ここも特別展示室でしかも別料金だったのだが、 エジプトに来てミイラを見ない手はないと思い、迷わず入った。 二つあるミイラ室のうち最初の部屋では、 鑑定が終了したばかりのハトシェプスト女王のミイラが最初に横たわっていた。 他にも、ラムセス2世やトトメス3世といった新王国時代の有名なファラオもいて、 表情がわかるほど精巧に作られたミイラには驚かされた。